323号・ハウスメーカーのクローズド工法の問題点

■ハウスメーカーのメンテナンス、リフォーム、リノベ工事が高く、放置すると保証対象の免責となる■

ハウスメーカーの住宅はオリジナル構造体にクローズ部材、建材、設備機器を使用しているので、数十年後の修理やリフォーム、リノベ、増築の際に一般の工務店では工事対応を難しくしているので、建築したハウスメーカーに頼まざるを得なくなっている。 

さらに、長期優良住宅とか言って、定期点検を義務化しているので、点検を受けず、不良箇所を放置すれば保証免責となっています。こうして、家主を囲いこんでいるので、他の業者に工事依頼することを難しくしています。しかも、ハウスメーカーの工事代金は、他の業者の倍額が当たり前となっている。

このような観点から、オープン工法である工務店の木造住宅のほうがリフォームのしやすさ、自由度もあり工事費も安く済みます。ハウスメーカーと競合すれば、このことをしっかり説明すれば競合に勝てるはずです。

日本の住宅制度は、家主を生涯囲い込むことが出来るハウスメーカー寄りの政策となっている。如何でしょうか。

その点、欧米ではオープン工法が主流で、建材の規格が統一されているため、家主のDIYや、他業者でもリフォームがしやすいようになっている。

ハウスメーカーと工務店の住宅に関する違いを整理しつつ、日本の住宅制度の影響についても考察してみる。

まず、 欧米との比較

a欧米ではオープン工法が主流で、建材の規格が統一されているため、DIYや他業

者によるリフォームがしやすい

b・家主が自分でリフォームする文化があり、住宅の自由度が高い。

c・中古住宅市場が活発であり、リノベーションによる価値の維持と向上が可能。

d・一方、日本は新築志向が強く、中古住宅の価値が下がりやすい。

e・ハウスメーカーの保証期間が過ぎると価値が急落するケースが多い。

f・政策も新築重視のため、中古住宅の流通が欧米に比べて人気がない。

1. ハウスメーカーのクローズド工法の特徴と影響

・クローズド工法とは
ハウスメーカーは、自社開発のオリジナル構造体や専用建材を使用することが多く、部材の規格が独自仕様であるため、汎用性が低い

その結果

・修理・リフォームの制約
修理、修繕、リフォーム、リノベーション時には、工務店やDIYショップでは入手できないクローズ部材にオリジナル商品、更に施工もクローズ工法となっていてその住宅を建てたハウスメーカー以外の施工店では対応がむつかしくなっている。

また、それらの部材や施工費が高いだけでなく営業経費も40~50%と高く、リフォームするにも高くつく。

それでも、ハウスメーカーに依頼せざるを得ず、結果として高額な工事費用になりがちだ。

・定期点検・保証制度による囲い込み
長期優良住宅やアフターサービスを強調することで、定期点検を義務化し、自社でのメンテナンスを推奨するシステムになっている。これにより囲い込み戦略として、他社に依頼する選択肢が実質的に狭められている。

2. 工務店のオープン工法のメリット

・オープン工法とは
JIS規格やJAS規格の汎用部材を使用するため、部材の入手が容易で、他の工務店でも修理・リフォームが可能だ。

・部材の選択肢が多く、コストを抑えやすい。

・増改築の自由度が高い。

・DIYや部分的なリフォームが可能。

・価格面のメリット
ハウスメーカーに比べて中間マージンが少なく、工事代金が比較的リーズナブルになることが多い。

・ハウスメーカーの工事代金は工務店の倍額という状況は、人件費・展示場・広告費・保証費用などが価格に上乗せされているため。

3. ハウスメーカーの優位性

・政策の影響
長期優良住宅制度や住宅ローン減税など、認定を受けることで税制優遇を受けられる制度があり、ハウスメーカーが一見優位なようになっている。

ところが、定期点検で囲い込まれリフォーム時の高額な工事代金を考えるとトータルコストでは高くつくことを理解しておく必要がある。

*ご近所の方からリフォーム工事の見積もりを見てほしいという相談がありました。

M社ですが、足場をかけて、屋根、外壁の塗装依頼だけで650万円掛かったようです。子供の教育費がかさむころにとても支払える工事代金ではないといってぼやいていました。とにかく、ハウスメーカーはますます高くなっているようだ。

そういった観点から、オープン工法である工務店の木造住宅のほうが工事代金は抑えられます。日本の住宅制度が、ハウスメーカーに優位なような政策となっている。ハウスメーカー排除のためには、このことをしっかり説明できれば競合に勝てるはず。如何でしょうか。

・規制の影響
建築基準法や住宅性能表示制度などで、ハウスメーカーが有利になるような制度が見受けられる。

特に構造計算・耐震基準において、独自工法を前提とするハウスメーカーの方が対応しやすいようになっている。

4.まとめ

日本の住宅制度はハウスメーカーに有利な設計となっている部分があり、オープン工法の工務店の方が自由度は高いという見解です。
 

ただし、保証制度・初期性能の安定性を重視するならハウスメーカー自由な設計・将来的なリフォームのしやすさを重視するなら工務店を選ぶのが賢明です。

・ハウスメーカー vs 工務店の選択ポイント

「ハウスメーカーを選ぶ場合」

・初期性能・品質が安定しており、保証が充実している。

・長期優良住宅の認定を受けやすく、ローン減税などのメリットがある。

・ただし、リフォーム・メンテナンス費用が高額で、自由度が低い。

「工務店を選ぶ場合」

・オープン工法により、将来的なリフォーム・増改築の自由度が高い。

・コストが比較的安価で、設計のカスタマイズが可能。

・一方、工務店の技術力や経営の安定性にバラつきがあるため、信頼できる業者の選定が重要

如何ですか。

2025・4・29

ハウスビルダー販売支援研究所 代表 大出 正廣