浸水地域では基礎高さを検討すべき

近年、集中豪雨等による水害が頻発しており短時間で河川が増水したり堤防が決壊して甚大な被害が発生する事例も増えてきています。洪水時の被害を最小限にするためには、平時より水害リスクを認識したうえで氾濫時の危険箇所や避難場所についての正確な情報を知っておくことが大切です。また、これと合わせ河川が氾濫した場合に浸水が想定される区域及び浸水した場合に想定される水深についてもハザードマップで公表されています。

梅雨時になると、日本全国あちこちで床下、床上浸水が発生しています。ニュース、映像で見ていると大半があと10~20センチ基礎が高ければ床上浸水にならなかったのにと思う建物がたくさんあります。木造住宅でグラスウール断熱材仕様のダメージは大きい。日本全国、どこもかしこも基礎高をGL+40センチで設計施工しているところに問題があります。

その原因は①・建築基準法では基礎高さが30センチ以上、②・長期優良住宅では基礎高さ40センチ、床下空間33センチ以上と規定されています。③・その寸法に合わせて基礎型枠が施工上、コストの面から寸分違わずどこもかしこも型枠高さ60センチという事になっています。④・基礎を高くすると、標準の基礎型枠が使用できなくて割高になる。また、バリアフリー対策などで請負会社は積極的ではありません。

ただ、水が集まりそうな地域、浸水しそうな地域では、あらかじめ基礎の高さを高くするとかのアドバイス、対策を設計者や請負業者が提案すべきです。オプションで、しっかり説明すれば納得していただけるはずです。ポーチの階段が1段増えることくらい大したことではありません。むしろ、万が一洪水があって基礎高対策が講じて感謝されるかも。

地盤補強工事は、金額も大きく売り上げ、利益計上できるので、住宅会社は熱心に取り組むが、基礎高にはほとんど関心がありません。

*浸水地域は各自治体の洪水ハザードマップで確認することが出来ます。