320号・トランプ関税でどうなる住宅業界
4月3日、トランプ関税が世界に発動されました。関税増をかけられた国々は、米国への輸出を控えてサプライチェーンが変わるかも。例えば、米国に輸出しないで、関税の低い日本や東南アジア諸国に輸出、それらの国に輸入品は安く入ってくるので、日本ではインフレの鎮静化等でそれなりにメリットがるので、プラスマイナスゼロというところでしょうか。ただ、株価下落のほうが心理的影響は大きいと思います。
世間やマスコミ、偏向報道のTVで騒ぐほどのことではありません。騒いでいるのは自動車、機械、電気製品、医薬、繊維、鉄鋼などの輸出企業が大騒ぎしているだけで、反面、円高効果で石油、石炭、ガス、電力、土石、パルプ、食品等の輸入企業はメリット享受。こちらはあまり報道していませんよね。商社は+・-ほぼ影響なし。
では、住宅業界はどうでしょうか。構造体である木材は円高効果、トランプ関税を敬遠してカナダ、北欧から安く日本に入ってくる可能性。ただ、サプライチェーンの混乱で、しばらく輸送船舶料は上昇するので+-ゼロかも。また、北欧材はウクライナ停戦となればウクライナ復興に回るので、価格はあまり期待できないかも。
何よりも、影響が大きいのは、株価の下落、投資用マンションの下落など、心理面で住宅購入予定者が様子見に変化することです。ただ、景気が沈静化すると日銀の金利上げは据え置きで住宅ローンは横ばいか低下の可能性と建設資材、労務費が抑制されるので、購入者にとってはチャンスかも。ただ、現実的にそうなるまで、購入予定者はもう少し様子見をするので、しばらく厳しい時期が続くかもしれませんね。
*暫くは、リホームやリノベ強化対策が必要かもね。
以下、関税の影響を整理してみます
1・米国への輸出が困難になった国々の動き
トランプ氏は今回、すべての輸入品に25%の関税、さらに中国など57カ国に対しては最大60%超の関税を課すと発表しました。これにより、中国やEU諸国などは、米国市場での価格競争力を大きく失います。
結果として何が起きるか?
・輸出先の多角化
輸出企業は米国への販売を縮小し、関税の低い国(例:日本、東南アジア、中東など)に活路を求める可能性が高い。
・価格の下落
米国に向ける予定だった商品が余り、他国市場に回されるため、供給過剰 から価格下落の可能性。
2・日本にとってのプラス要素
・安価な輸入品の流入
中国や東南アジアから家電、家具、衣料品、日用品、食料品などを安く仕入れができるようになる。ユニクロやニトリ、無印、100均ショップなどにメリット。
■リスクも当然ある
・日本の対米輸出にも影響
米国での競争力が低下する。なので、競争力を保つためには、関税分を企業努力で下げるとなると、企業利益を圧迫するので、当然、株価も下げる。人件費の抑制、下請け企業への値引き要請などが再来の可能性。
つまり、プラスマイナスゼロではなく、「チャンスもリスクもある状況」
輸出関連企業の業績悪化は、日本経済全体の波及的なダメージにつながる可能性が高く、結果として 株価・不動産投資・投資マンション市場にも下落圧力がかかる 可能性があります。
例えば、輸出関連企業の業績悪化 → 株価の下落
株価下落 → 富裕層・投資家心理の冷え込み → 不動産投資の鈍化
・富裕層、企業経営者が投資用不動産の購入を控える。
・ファンド(REITなど)の運用も慎重になり、不動産取引が減少。
・オフィス・商業ビル、投資マンション価格に下落圧力。
如何でしょうか。
これも今の状況からの推測で、何があるかわかりません。想像できなかったことが起こると反対の動きをするかもしれません。経済とは予測の反対に動くものなのです。しばらく冷静に見守るしかなさそうです。
ただ、株式市場の行く先を知っているのは投資家です。投資家が強気に出れば日経平均株価は上昇、弱気に出れば下落です。
今は、下記日経平均チャートをご覧ください。この前のチャート予測でお知らせしましたようにズバリ、3月31日包み陰線で下落が始まっています。4日は下値抵抗ラインを切り込んだかどうか微妙です。週明けにその結果が出ると思います。切り込まないで、出来高を伴って1000円以上の急反発があれば、ひとまず安心。
切り込めば、今回のコロナショック、ウクライナ戦争による景気回復、インフレ景気トレンドは終了です。
バイデン相場が終了で、トランプ相場の始まりといってよいでしょう。
トランプ関税相場が始まるのか、11月8日中間選挙までしばらく様子見が必要です。来週下値抵抗ラインを割り込めば、景気回復は当面期待できません。
*6月は、決算発表と26年の計画数値の発表は弱気な数値になるでしょうね。
・下表は、日経平均チャート(月足10年)
ハウスビルダー販売支援研究所 代表 大出正廣
